フェス飯クラブ

現地レポート

その年の野外フェスシーズンは代々木公園の春風から。SDGs的なメニューもフェス飯の新定番

2024.05.07
その年の野外フェスシーズンは代々木公園の春風から。SDGs的なメニューもフェス飯の新定番
代々木公園で開催される「Spring Love 春風」。ここがその年の野外フェスシーズンの幕開けと考えている人も多く、入場無料のフリーフェスということもあって、いろんな人が気軽に遊びに行けるフェスとしても人気を集めている。

 3月に入ってからの冷え込みによって、東京での開花が遅れ、桜の花を見ることはできなかったけれど、2日間とも絶好の野外フェス日和となった。

 多くの人が気軽に参加できるのだから、いろんなところで再会の乾杯が行われている。


Milky Way:ねぎ塩豚バラ串 500円


 何杯かビールで乾杯してから、肴として気になったのがこのメニュー。ねぎは茨城県八千代町産。ちょっとした大きさの違いなどで流通に乗らないものを使っているという。流通され、お店で売られているものと、味はなんら変わらないねぎだ。

 このねぎ、しっかりとした太さで甘みも強い。豚のバラ肉にも決して負けていないというか、むしろねぎが主役の串なのかと感じた。ここでメニューになっていなければ、もしかしたら廃棄されていたかもしれないSDGs的なねぎ。そんなおいしいを味わえるのもフェス飯の楽しみのひとつだろう。



アンノン珈琲:鶏だしフォー 1,000円


 フェスでは「優しい味」を見つけるのが、なかなか難しい。特にオーディエンスの多いフェスになれば、お客さんを待たせないように、提供するまでに時間のかからないメニューが主流となる。代々木公園の春風の中で見つけた「優しそうな味」がフォー。

 鶏のガラでしっかり出汁をとって、ベトナムの魚醤で味付けしているという。カップラーメンのようなB級メニューも嫌いではないのだけど、心も体も温まる「ホッと」する味だ。

 「生産者さんの顔が見える」をモットーに、使うコーヒー豆などのために生産地にまで出向いているという。ダンスミュージック系の野外フェスに出店することが多く、春風は初出店だったとか。食べてしばらくしてから、2022年秋にEN FESで食べた麻辣カレーが、このアンノン珈琲だったことを思い出した。



<text・photo=菊地 崇>




Spring Love 春風2024
日時:2024年3月16日(土)、17日(日)
会場:東京都渋谷区 代々木公園イベント広場
https://harukaze.asia
菊地 崇 a.k.a.フェスおじさん
菊地 崇 a.k.a.フェスおじさん

ライター、編集者、DJ。フェス、オーガニック、アウトドアといったカウンターカルチャーを起因とする文化をこよなく愛する。 フェスおじさんの愛称でも親しまれている。

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