まだメジャーデビューする前の2005年に、目標としていたフジロックに初出演したSPECIAL OTHERS。ポップで軽快なサウンドでありながら、ときに自然の音とリンクしていくような深さも感じさせてくれるインストバンドとして、人気を獲得していった。翌2006年にメジャーデビュー以降も、数多くの野外フェスに出演を果たしている。今もなお、野外フェスの気持ちいいフィーリングを音で表現する代表的なバンドのひとつと言っても過言ではないだろう。

「かつては、フェスに行ったらフェス飯を食いまくっていました。今はちゃんと自分のお腹に聞いて、空いていたら食うになりましたけど」とドラムの宮原良太。

「おいしいものが多くなってきましたよね。地元ならではのメニューも多いし。普段はなかなか食べないものだったりすることも多くて、食べて良かったと思うことばかりです」とベースの又吉優也。

「フェスって限られた空間じゃないですか。仕切られたなかでわっと楽しむから、実はその土地のことを知らないまま帰っちゃうことがほとんど。その土地を知るきっかけになるのがフェス飯なんですよね。その場所ならではの地元メニューを出している出店に行って、その地元を知るみたいな」とキーボードの芹澤優真。
（※ギターの柳下武史は取材欠席）



　今年も数多くのフェスに出演が予定されているSPECIAL OTHERS。８月には日比谷野音でのライブも開催される。２年連続して出演した茨城県結城市の街中フェス「結いのおと」で、メンバーに気になる・食べたいフェス飯を選んでもらった。

▶︎宮原良太
CHAMPLE CORNER：麻JAHカレー


　茨城県下妻市にあるカフェ、CHAMPLE CORNERの麻JAHカレー。花山椒とラー油がポイントの麻婆風のスパイスキーマカレー。

「カレーって、フェスには絶対にあるメニューなんで、めっちゃ食べるんです。過去に食べた数多くのカレーのなかでも、かなりうまいカレーです。カリカリした付け合わせなど食感の違いも楽しめるし、辛さも絶妙。油も少ないのか、あっさり目になっているので、ライブ前のエネルギーチャージには最適でした」


 

▶︎又吉優也
MR.GOODMAN：マリナーラピザ


　茨城県古河市がベース。軽トラックで石釜を牽引して、マルシェやフェスに出店。ピザは薪を使って焼いている。

「ニンニクとアンチョビが効いているマリナーラ。焼きたてで、生地がもちもちしていてうまいですね。ピザとはいえチーズがないタイプなんで、あまり重くならないっていうか。ライブ前にガッツリ食べることって少ないんですけど、これならすぐに自分の適量を食べられるし、シェアできるし、いいですね」


 

▶︎芹澤優真
かつお食堂：冷汁


　ビブグルマンに掲載される東京都渋谷にある有名店。注文を受けてから削られるかつお節が、おいしさの決め手。

「かつおの香りが違いますね。すごい爽やかな香り。かつお節は若干臭みがあるものが多いんですけど、その臭みがまったくない。実はかなり料理が好きなんです。冷汁も大好きで、無印良品のレトルトを買ってよく食べてます。で、この冷汁はめっちゃうまい。ミョウガの香りとのバランスもいいですね」



＜text＝菊地崇　photo＝菊地崇、YUIPROJECT©（LIVE ）＞


〈SPECIAL OTHERS TOUR 2023 スケジュール〉
８月27日（日）@日比谷野外大音楽堂　
11月３日（金･祝）@仙台darwin　
11月５日（日）@札幌cube garden　
11月11日（土）@富山MAIRO　
11月12日（日）@長野CLUB JUNK BOX　
11月18日（土）@名古屋クラブクアトロ　
11月19日（日）@浜松窓枠　
11月23日（木･祝）@福岡BEAT STATION　
11月25日（土）@岡山YEBISU YA PRO　
11月26日（日）@梅田クラブクアトロ　
12月９日（土）@那覇桜坂セントラル　
http://www.specialothers.com/


結いのおと
日時：2023年４月22日（土）23日（日）
会場：茨城県結城市内（結城市民文化センターアクロス、奥順（つむぎの館・新座敷）、孝顕寺、Cafe la famille、結城酒造、Coworking&Cafe「yuinowa」）
https://www.yuinote.jp