フェス飯クラブ

インタビュー

日比谷野音でのbonobos解散ライブからおよそ1ヶ月後の「結いのおと」で、蔡忠浩がライブ後に選んだフェス飯は?

2024.04.05
日比谷野音でのbonobos解散ライブからおよそ1ヶ月後の「結いのおと」で、蔡忠浩がライブ後に選んだフェス飯は?
   2001年に蔡忠浩を中心に結成され、翌々年にシングル『もうじき冬が来る』でメジャーデビューしたbonobos。メンバーチェンジはあったものの、フジロックやライジングサンなど数々のビッグフェスにも出演し、唯一無二のポップ・ミュージックを聞かせてくれるバンドとして国内外から人気を獲得してきた。昨年3月の日比谷野外音楽堂でのライブを最後に、20年以上に及ぶ活動を終えた。そのラストライブから1ヶ月半後に開催された「結いのおと23」に蔡忠浩はソロで出演した。

 ソロアーティストとして新たな一歩目となった「結いのおと23」の孝顕寺でのライブを終えたばかり蔡忠浩が、数々のフェス飯のなかから選んだのがバインミーだった。

「bonobosがデビューした20年近く前には、『結いのおと』のような街でやるっていうフェスはほぼなくて。『ロッキン』や『ライジングサン』『フジロック』といった大きいフェスでは、フェス飯というよりも楽屋飯っていう記憶のほうが残っていますね。多くの人が集まるフェスに出演しているのだけど、たくさんの人がいるところには出て行けなくて。だからいわゆるフェス飯ってあまり食べたことがなかったんです。bonobosのメンバーだった小池(龍平)は、行く先々で友達が出店していて、『ちょっと顔を出してくるわ』なんて言ってたんです。それを羨ましいと思いつつ(笑)。『結いのおと』のような地域に根付いたフェスでは、音楽好きが集まる地元のお店とか出ていたりするじゃないですか。楽屋飯とは違う優しい美味しさがあるんですよね」と蔡忠浩。

「結いのおと」でバインミーを出していたのは、地元結城市のLOTUS。地元の旬の野菜をふんだんに使った東南アジア料理の人気店だ。クラフトビール「結城麦酒」も自家醸造している。「結いのおと24」にはLOTUSとしてではなく、結城麦酒(+LOUTS)でマーケット出店する予定だ。

「小さな個人店を応援するということが、巨大すぎるフェスにはできない、いいところだと思います。このバインミーもそう。野菜も新鮮だし、食べていてお店の人が手作りしているっていうことも伝わってきますから。それが美味しさに繋がっているんだと思います」

 bonobosとしての活動を終えたばかりでのソロのライブ。最後にbonobosというバンドではなく、ひとりでステージに上がることについて聞いた。

「解散するって決めたのは日比谷野音のラストライブの1年以上前で、野音に向けて、やれることとかやり残したことをひとつずつ消化しながらっていう感じで、粛々とした気持ちでやってたんです。いざ終わってみると、予期していなかった感情が浮かび上がってきて。うまく言葉にできないんですけど、ぽっかり穴が空いてしまったような気持ちになって。ちょっと自分でも戸惑いましたね。ちゃんと音楽をやりはじめたきっかけがバンドで、バンドという母体があることで、個人として好きなことをやったりできていたっていう部分もありますから。経験上、バンドに勝るものはないんですよね。だからいつか新しいバンドを立ち上げたいと思っています」

 蔡忠浩は、2024年2月の帝国劇場から上演がはじまったミュージカル『ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド』に アレンジメント・バンドマスターとして参加している。『ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド』ツアーは3月の北海道の公演を終え、4月9日から14日まで神戸でも開催される。

LOTUS:バインミー


<text・photo=菊地 崇>



結いのおと 2024
日時:2024年4月20日(土)、21日(日)
会場:茨城県結城市 
〈HALL〉結城市民文化センターアクロス(第1・2ホール)/結城市南部中央公園(けやき公園)
https://www.yuinote.jp
菊地 崇 a.k.a.フェスおじさん
菊地 崇 a.k.a.フェスおじさん

ライター、編集者、DJ。フェス、オーガニック、アウトドアといったカウンターカルチャーを起因とする文化をこよなく愛する。 フェスおじさんの愛称でも親しまれている。

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