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長野のHAPPY FARM FESで出会った夏フェスのエネルギー食。
フジロックが苗場で初開催されたのが1999年。翌年には朝霧JAMがスタートした。日本のキャンプインフェスの歴史は、そこから大きく動き出したと言っても過言ではないだろう。2000年代に入ってから、大小様々なキャンプインフェスが開催されるようになった。あまり規模の大きくないフェスの音楽(ライブ)を担っていたのが、DACAHMBOに代表されるジャムバンドたちだった。

長野県で開催された「HAPPY FARM MUSIC FESTIVAL」には、キャンプインフェス黎明期の小さなフェスが持っていた雰囲気が残っていた。ライブだけではなく、みんなでその場所を楽しむという全体の空気感。マーケットやフードも充実している。オーガナイザーが決めた場所だけではなく、シェイクダウンストリート(マーケット街)が自然と生まれていく。そこにいるみんなの顔がわかるわけではないのだけど、「みんなの顔が見える」安心感。だからこそ、フェスでは見かけたことのない果物の無人販売店も存在する。どのフードも「作り手の顔」が見えてくる。食べることにも安心がある。

ホームキッチン 冷汁 1,000円

会場は標高800メートルの飯綱高原のキャンプ場。長野市内からそれほど離れていないのに、確実に心地よさは違っていた。それでも昼は猛暑。食欲がなかなか出てこないなかで見つけたのが「冷汁」だった。

ミョウガ、シソ、キュウリがたっぷり。太陽を浴びて育った夏の薬味たちが、冷たい味噌汁とともに、身体に染み入っていくような感じだ。頭ではなく、身体が「美味しい」と言っている。野外フェスでライブを見ることは、それ相応の体力がいる。フェスで遊ぶためのエネルギー源になってくれた。富山のホームキッチンが、福井のbrowniesと共に出店。オーガニックブラウニーも気になったけれど、そのスイーツは次回の出会いに期待。
モンパン食堂 モンゴルパン 1,000円

関西のあまり大きくないフェスによく出店しているというモンゴルパン。関東近郊では、確かに見た記憶がない。「モンゴルパン」を検索してみたら、AIが「モンゴルで食べられるパン全般を指す言葉であるが、モンパン食堂というお店が京都にある」と出てくる。フェス飯のモンゴルパンは、モンゴルのパンのことではなく、モンパン食堂のモンゴルパンを指すのだろう。


オーダーを受けてからパン生地を揚げて、それに炒めた夏野菜とキャベツ、キュウリ、トマトなどをトッピングしてラップする。十分に一食のメニューとしてのボリュームもある。モンゴルでモンゴルパンを食べたことがないけれど、このモンゴルパンは確かな日本の味。ベジタリアンにも対応していた。
たんぽぽ食堂 沖縄そば 900円

フェスの2日間のどちらかの日の締め飯は沖縄そばと決めていた。土曜は食べることができなかったので、日曜の夕方にお店へ。まだ夕方になったばかりで夕食にはかなり早かったけれど、残りが数食しかないと聞いてすぐにオーダーした。

豚の出汁が効いたスープとそば。ほろほろになるまで煮込まれたソーキ。ラーメンやうどん、日本蕎麦も締めにはいいのだけど、夏にはなぜか沖縄そばがマッチしているように感じる。それは暑い沖縄で長い間にわたって親しまれている地元飯という思い込みもあるのかもしれないのだけど。麺、スープ、ソーキのバランスがいいからこそ、あっさり感のあるスープまでしっかり完食することができた。このたんぽぽ食堂は、沖縄ではなく滋賀にあるお弁当屋さん。親父さんが沖縄出身なのだという。
<text・photo=菊地 崇>
HAPPY FARM MUSIC FESTIVAL 2025
開催日時:2025年7月12日(土)〜13日(日)
会場:Camp+iizuna 飯綱東高原オートキャンプ場
https://www.happyfarmmusicfestival.org

長野県で開催された「HAPPY FARM MUSIC FESTIVAL」には、キャンプインフェス黎明期の小さなフェスが持っていた雰囲気が残っていた。ライブだけではなく、みんなでその場所を楽しむという全体の空気感。マーケットやフードも充実している。オーガナイザーが決めた場所だけではなく、シェイクダウンストリート(マーケット街)が自然と生まれていく。そこにいるみんなの顔がわかるわけではないのだけど、「みんなの顔が見える」安心感。だからこそ、フェスでは見かけたことのない果物の無人販売店も存在する。どのフードも「作り手の顔」が見えてくる。食べることにも安心がある。

ホームキッチン 冷汁 1,000円

会場は標高800メートルの飯綱高原のキャンプ場。長野市内からそれほど離れていないのに、確実に心地よさは違っていた。それでも昼は猛暑。食欲がなかなか出てこないなかで見つけたのが「冷汁」だった。

ミョウガ、シソ、キュウリがたっぷり。太陽を浴びて育った夏の薬味たちが、冷たい味噌汁とともに、身体に染み入っていくような感じだ。頭ではなく、身体が「美味しい」と言っている。野外フェスでライブを見ることは、それ相応の体力がいる。フェスで遊ぶためのエネルギー源になってくれた。富山のホームキッチンが、福井のbrowniesと共に出店。オーガニックブラウニーも気になったけれど、そのスイーツは次回の出会いに期待。

モンパン食堂 モンゴルパン 1,000円

関西のあまり大きくないフェスによく出店しているというモンゴルパン。関東近郊では、確かに見た記憶がない。「モンゴルパン」を検索してみたら、AIが「モンゴルで食べられるパン全般を指す言葉であるが、モンパン食堂というお店が京都にある」と出てくる。フェス飯のモンゴルパンは、モンゴルのパンのことではなく、モンパン食堂のモンゴルパンを指すのだろう。


オーダーを受けてからパン生地を揚げて、それに炒めた夏野菜とキャベツ、キュウリ、トマトなどをトッピングしてラップする。十分に一食のメニューとしてのボリュームもある。モンゴルでモンゴルパンを食べたことがないけれど、このモンゴルパンは確かな日本の味。ベジタリアンにも対応していた。

たんぽぽ食堂 沖縄そば 900円

フェスの2日間のどちらかの日の締め飯は沖縄そばと決めていた。土曜は食べることができなかったので、日曜の夕方にお店へ。まだ夕方になったばかりで夕食にはかなり早かったけれど、残りが数食しかないと聞いてすぐにオーダーした。

豚の出汁が効いたスープとそば。ほろほろになるまで煮込まれたソーキ。ラーメンやうどん、日本蕎麦も締めにはいいのだけど、夏にはなぜか沖縄そばがマッチしているように感じる。それは暑い沖縄で長い間にわたって親しまれている地元飯という思い込みもあるのかもしれないのだけど。麺、スープ、ソーキのバランスがいいからこそ、あっさり感のあるスープまでしっかり完食することができた。このたんぽぽ食堂は、沖縄ではなく滋賀にあるお弁当屋さん。親父さんが沖縄出身なのだという。

<text・photo=菊地 崇>
HAPPY FARM MUSIC FESTIVAL 2025
開催日時:2025年7月12日(土)〜13日(日)
会場:Camp+iizuna 飯綱東高原オートキャンプ場
https://www.happyfarmmusicfestival.org