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シンガー・ソングライター井上園子さんが選んだ初フェス飯は?
日常のひとコマを独自の視点で「言葉」に置き換え、歌という物語に昇華して表現する井上園子さん。昨年秋にファーストアルバム『ほころび』をリリースしたばかりの女性シンガー・ソングライターだ。アルバイトをしていた湘南のライブバーで、カントリーミュージシャンでもあるオーナーからの「歌ってみれば。ギターを弾いてみれば」というアドバイスが歌いはじめたきっかけだったという。そしてオーナーのライブの前に2曲だけ歌った初ライブ。それがわずか3年前の2022年3月のことだ。
その後、湘南や横浜などで弾き語りで投げ銭ライブをやるようになり、昨年秋にPヴァインからファーストアルバムをリリース。そのアルバムがCDショップ大賞2025でも入賞を果たし、今年になって、数々のフェスでもラインナップされるようになった。

「あれがフェスなのかよくわからないですけど、たぶん最初のフェスが3月に行われた『パンと音楽とアンティーク』。そして2つ目がこの『結いのおと』です。そして5月にはフジ&サンに誘われています」
出演するミュージシャンとしてだけではなく、遊びでもフェスにはほとんど参加したことがなかったという。
「神奈川のライブバーは飲むだけではなく、食べもののメニューもあるところが多いんです。ハンバーガーとかが多いですね。だからライブと食べ物ってそんなに離れた印象はないんです。けれどフェスにもご飯があることを知ってビックリしました。お酒だけのイメージを勝手に持っていて」

そんな彼女が、多種多様なメニューがラインナップされている結いのおとのフェス飯のなかから選んだのがバルバのタコスだった。バルバは会場の隣町の茨城県古河市のメキシカンレストラン。結いのおとではポークとビーフの2種が用意されていた。
「パンが苦手でハンバーガーとかは食べられないんです。で、気になったのがタコスでした。トルティーヤは大丈夫というか好き。両方ともめっちゃ美味しいですね。ビーフはけっこう辛くて、メキシカンというよりも柚子胡椒っぽい辛さ」
5月後半に開催されたフジ&サンで初めてキャンプインフェスへの出演を果たし、次にはフジロックへの出演が決まった。ステージはジプシーアヴァロン。フェスを「サーカスのようなイメージ」と語っていた井上園子さん。井上園子さんにとってのフェスもフェス飯も、まだ一歩目を記したばかり。これからフェスの物語を紡いでいってくれるのだろう。

<text・photo=菊地 崇/festival photo = 結いプロジェクト>
街なか音楽祭『結いのおと2025』
開催日時:2025年4月19日(土)DAY11:00~18:00 NIGHT18:00~20:00、20日(日)DAY11:00~18:00
会場:茨城県結城市北部市街地
https://www.yuinote.jp