フェス飯クラブ / Fesmeshi Club

蘇我ロッキンで、夏バテ対策にもなるメニューでエネルギーチャージ。

蘇我ロッキンで、夏バテ対策にもなるメニューでエネルギーチャージ。

キャンプインフェスに参加することが多く、都市型の夏フェスは、暑さが厳しいことが容易に予測できたからここ数年は敬遠していた。それがなぜか今年は行きたいと思って、今年25周年を迎えたROCK IN JAPAN FESTIVAL(ロッキン)の最終日に参加。今年末での無期限活動休止を発表したNulbarichと、2年間の活動休止から4月に復帰してロッキンが初フェスだったサカナクションを見たいと思ったのがその理由だ。ロッキンは10年ぶり、蘇我に移ってからは初めての参加になる。

 とにかくこの日も暑かった。最高気温は35度。それがピークではなく何時間も続く。フェス飯を食べるのにも、容赦ない日差しのなか待たなければならない。「これはいいサービス」と思ったのが、それぞれの出店の前に掲げられた「提供平均時間」。もちろん、その時間通りにはならないこともあるだろうけれど、待っている人数を数えれば、おおよその待ち時間の見当はつく。

 ロッキンでのフードエリアは、ゆうやけ食堂、アリーナキッチン、HUNGRY FIELDの3つ。それぞれ歩いてメニューをチェック。暑いなかでも「食べたい」と思わせてくれたのが、「麺メニュー」だった。


沖縄料理MARINE/沖縄そば 1,000円

 沖縄そばの麺と中華(ラーメン)の麺。小麦粉とかんすいを使っているという素材は同じなのだけど、なぜか沖縄そばのほうが暑いときにもマッチしているように感じている。きっと沖縄という南国で、地元メニューとして愛され続けているというこちらの思いも大きいのだろう。ラーメンもいろいろあったけれど、沖縄そばをチョイス。
 スープは豚骨とカツオ出汁のダブルスープ。こってりというわけでもなく、あっさりというわけでもない。絶妙にその両方が味わえると言えばいいのか。ホロホロになるまで煮込まれたソーキが、スープや麺に相性がいい。そして暑いなかで食べ進められるポイントとなっていたのが紅生姜。さっぱり感が増して、スープまで完食。
 






ひなたエキス/濃厚トマトと薬膳野菜の冷やがけそば 900円

 トマトに含まれる「リコピン」は、身体を守る抗酸化作用が強く、夏バテや紫外線から身体を守ってくれる。カリウムも多く、身体を冷やす効果もある。そんなこともあって、夏にはトマトをよく食べる。ただし、夏フェスではトマトがフィーチャーされたメニューを見ることは少ない。

 ブースに掲載された写真を見てオーダーすることを即決。秋田県産のトマトを濃厚なスープにして、そこにミョウガなどの夏野菜を使った冷やがけそば。麺はソーメン(だと思う)。塩麹につけたトマトがプラスされていて、見た目にも夏らしいメニュー。美味しいし、身体にも優しいし、暑い夏フェスのエネルギー源にもなってくれたし。冷製スープまで完食。


 ひなたエキスは2021年に秋田にオープン。「畑の中で果物と野菜を食べているような、新鮮で瑞々しい素材の味を、大切な人と一緒に楽しみたい」という思いを持ってのスタートだったとホームページに記載されていた。食材の持つ本当の美味しさがギュッと詰め込まれた味。ロッキンのようなビッグフェスでも、その思いは貫かれていたように思う。

 







<text・photo=菊地 崇>




ROCK IN JAPAN 2024
日時:8月3日(土)・4日(日)/8月10日(土)・11日(日・祝)・12日(月・振休)
会場:千葉市蘇我スポーツ公園(千葉市中央区)

https://rijfes.jp