フェス飯クラブ / Fesmeshi Club

標高1300メートルのTHE CAMP BOOKで、他のフェスではあまり見かけないお米料理をチョイス。

標高1300メートルのTHE CAMP BOOKで、他のフェスではあまり見かけないお米料理をチョイス。

標高1300メートルに位置する富士見高原リゾートを会場にしたTHE CAMP BOOK(TCB)。継続的に同じ場所を会場にしているフェスでは、ここがもっとも標高が高いかもしれない。フジロックの苗場が900メートル。朝霧JAMの朝霧アリーナが860メートル。スイートラブシャワーの山中湖畔が1000メートル。ニューアコースティックキャンプの水上高原も1000メートル。晴れたら気持ちいい場所だ。


 ファミリーをメインターゲットにしたキャンプインフェスとあって、ワークショップはいろんなコンテンツがあり、出演するアーティストもバラエティに富んでいる。とにかく多様性があるのがTCBの魅力だ。キャンプサイトもいろいろ選べる。もちろん、出店しているフードメニューも。

 フード&マーケットエリアは4ヶ所。それぞれ近くにステージがセッティングされている(ステージの近くにフード&マーケットエリアがセッティングされている、と言ったほうが正解)。4ヶ所巡ってから食べたいものを選びたいという思いはあるけれど、会場内でもかなり高低差があって、全部回ってチェックしてから食べるものを選ぶのは難儀だ。寄ったエリアで気になったものをチョイスする。それがTCBでのお定まりになってしまった。



チャイ屋ヨギー:卵スープ粥 1,000円

 そのお店の名前の通り、チャイをメインに南インドカレーのお店。ほぼ毎週のようにいろんなフェスやイベントに出店している。今年の結いのおとでも南インドカレーを食べたし、見かけることも多いのだけど、初めて見たメニューが「お粥」。いっしょに参加するメンバーによって、メニューが追加されることもあるという。

 メニューにはお粥と書いてあったけど、食感は雑炊に近い感じ。柔らかく炊かれたというよりも、サラッと食べられた印象だった。いっぽう味付けはお粥に近いかも。鶏肉のミンチが味のポイントで、卵とお米がいい感じにいい具合にマリアージュしている。雑炊やお粥は、そういえばあまりフェス飯では見かけないかも。昼ご飯にはもちろん、音楽で遊んだ後の深夜飯、その日の締めご飯に最適なんだけど。
 




YAS BEER STAND KITCHEN:ガンボライス 900円
 横浜にあるYAS BEER STAND KITCHEN。ハートランドビールを頼んで、そのおともにオーダーしたのがガンボライス。ガンボはアメリカ・ニューオーリンズの郷土料理で、トマトスープをベースに、オクラや夏野菜を煮込んだスープ。ニューオーリンズを代表するアーティスト、ドクター・ジョンが1972年にリリースした歴史的名盤のタイトルが「ガンボ」。もちろんこの料理のことだ。

 フェスはもちろん、ガンボを出してくれるレストランは多くない。オクラのネバネバ感がスープの酸味に加味されている。このYASのガンボもそうだけど、多くの日本人の口に合う料理だと思う。今年のフジロックに、ニューオーリンズの名うてのミュージシャンたちがそろう「CELEBRATION OF THE METERS」が出演するから、そのライブを見ながら、このガンボを食べたい。

 








<text・photo=菊地 崇>



THE CAMP BOOK 2024
日時:2024年6月8日(土)〜9日(日)
会場:富士見高原リゾート
https://the-camp-book.com