ユネスコの無形文化遺産に登録されている結城紬。この伝統産業によって継承される文化とともに、見世蔵などの古い街並みも残っている茨城県結城市。この街で開催されているフェスが「結いのおと」。寺社の境内や街中の公園、つむぎ館などにステージを設け、ステージからステージへ街中を歩くことも楽しみな街中音楽祭だ。


　フードやマーケットも、ステージ近くの空き地などが利用されている。そのため、大きなマーケットゾーンがドーンとあるのでなく、こじんまりとしたマーケットがいろんな場所に点在している。

　街中を歩くことがこのフェスの楽しみのひとつなのだから、歩きながら食べられるワンハンドメニューを今年はチョイスしてみた。「結いのおと」はライブはもちろんのことフードも充実していて、近隣だけではなく、各地からこのフェスのために遠征してくる人気店も多い。フェス飯をセレクトする自分にテーマを課しておかないとなかなか決められない。

TSUKIMO BAZAAR／いわしのコンフィ＆エディブルフラワーヨーグルトソースバーガー　900円

　古いワーゲンバスが気になってしまって、ここにチューンイン。バーガー類のメニューもかなり個性的で、「トマトサンバルのトマトチキン」なんていうメニューもある。魚をコンフィしたバーガーなんて食べたことがなかったから、迷ったあげくに「いわしのコンフィ」をオーダー。

　ひと口ほお張って、まずパンのおいしさにビックリ。ほのかに甘さも感じられる。いわしも青臭さはまったくなく、ヨーグルトソースが絶妙のサポートになっていた。聞くと、バンズは自家製酵母を使って焼かれていて、コンフィはオリーブオイルを使って低温でじっくり調理しているという。ソースも自家製。

　埼玉県行田市に店舗もあるというが、フェスや野外イベントが好きで、出店していることが多く、店舗営業している日はかなり少ないという。ちなみに今年5月は31日の1日のみしか開いていないとか。
 

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押競満寿／押競饅頭ルーロー味　600円

　フェス飯クラブのコラムでも紹介している、東京・代々木八幡の押競満寿。フェスでの一押しメニューがルーロー飯とのことだったけれど、ワンハンドメニューということで肉まんをチョイス。ルーロー味かカレー味か、どっちの味がおすすめか聞いたところ「はじめてならやっぱりルーローでしょ」ということでルーロー味を。

　八角がしっかり効いた味。ゴロゴロと大きめにカットされた豚バラも食べたインパクトがある。それらルーローを、甘味のある肉まんの皮が包み、味の一体感を出していた。カレー味も気になる。肉まんといっても、コンビニなどで売っているものとは違って、かなりボリューム感もある。フェスでは、小腹がすいたけどそこまでしっかり食べるまででもないという場面もよくある。そんな時にまた出会いたいメニューだった。
 

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＜text・photo＝菊地 崇／festival photo ＝ 結いプロジェクト＞



街なか音楽祭『結いのおと2025』
開催日時：2025年4月19日（土）DAY11:00～18:00　NIGHT18:00～20:00、20日（日）DAY11:00～18:00
会場：茨城県結城市北部市街地
https://www.yuinote.jp