フェス飯クラブ / Fesmeshi Club

猪苗代湖と磐梯山。絶景ロケーションのオハラ☆ブレイクでいただく地元フェス飯

猪苗代湖と磐梯山。絶景ロケーションのオハラ☆ブレイクでいただく地元フェス飯

先日の9月27日(土)。穏やかな秋晴れの下、福島県は猪苗代町でオハラ☆ブレイク‘25が開催された。スローライフに過ごす「大人の文化祭」をコンセプトに、日本で4番目に大きい猪苗代湖と、その先にそびえ立つ日本百名山のひとつ、磐梯山を望む絶景の中で音楽が楽しめる贅沢なキャンプインフェスだ。





このフェスが始まった2015年から2020年の6年間は夏に開催されていたが、同年2020年に小規模で開催された秋が好評で、それ以降はこの時期に開催されている。そう、始まりが2015年ということは、今年は開催10年という節目の年であった。
音楽とアートの融合をテーマにしているオハラ☆ブレイクは、例年、画家としても活躍していた忌野清志郎さんの展示ブースも設けているのだが、今年はその忌野清志郎さんとRCサクセションデビュー55周年と重なる。そのため、10年目の節目となる2025年は、「オハラ☆ブレイク‘25 A GO GO 愛し合っているかい」を掲げ、忌野清志郎さん一色のお祭りとなった。



展示のひとつ、ロックの図書館では、忌野清志郎さんが手がけた作品らがずらりと並び、メインとなるラブレイクステージでは、のんさんやTOSHI-LOWさん(BRAHMAN/OAU)、ニセ☆忌野清志郎(ワタナベイビー)さんらがSUNSHINEタイムに、奥田民生さん、吉川晃司さん、甲本ヒロトさんらがSUNSETタイムに、豪華バンド&アーティストのコラボで忌野清志郎さんを唄うステージとなった。もちろん、トリは「雨あがりの夜空に」。



景色も、音楽も、最高である。そしてまた、フェス飯も最高なのである。3,000人規模のスローライフフェスに、全14店舗が木陰と湖畔、それぞれに展開されている。

沖縄はタコライス、東京は麻辣湯(マーラータン)、茨城はキーマカレー、石川は北陸バル……と、全国から多彩な“腹満たし処”が集結するほか、地元出店のクレープ屋、福島の地酒と、スイーツもアルコールも充実しているから、迷う。14店舗だからこそ、ゆっくり歩いて、見て、わくわくと迷う。だって、スローライフな、大人の文化祭だから。

さぁ、なにを食べようか。そうだ、今回のフェス飯は、福島県内の地元出店を巡ることとしよう。ということで、SUNSHINEタイムのステージを観る前の腹ごしらえに選んだのは

石窯ピザ「PIZZA BRAVO」 “しらすのチチニエッリ” ¥1,700



2日間かけて低温熟成させた生地は、キッチンカーに積まれた本格石窯の500度で一気に焼き上げられ、上品なカリモチ食感に。チチニエッリとは、イタリア語で小魚を意味するしらすのピザ。「PIZZA BRAVO」の活動拠点となる福島県の海沿い側、“浜通り”にある浪江町漁港から漁れた釜揚げしらすをどっさりのせガーリックオイルとネギで仕上げた濃厚ピザを、湖畔に腰かけてビールで流し込む。うん、最高。




マーケットを巡り、ワークショップでアートに触れながらうっとりするサンセットを眺め、ライブ終わりの打ち上げ花火も堪能し尽くしたら、また一気に腹が減った。であれば、地元出店で〆よう。

「猪苗代☆食堂」“愛がたっぷり!猪苗代トマトカレー(猪苗代産トマト&牛タン入りカレー)” ¥1,300

とろとろに煮込まれたトマトの酸味と小刻みされた牛タンの食感が心地よく、平らげたあとは「ふぅ」と一息つき、一日の気持ち良い疲れを回復させてくれた。




とうとうオハラ☆ブレイク‘25は終わってしまった。近年は一日のみの開催なので日帰りが可能だ。しかし、絶景と音楽フェスの余韻に浸りたいこの空間は、ぜひキャンプインをおすすめしたい。

テントを木陰に張るもよし、湖畔に張るもよし。焚き火をしながら今日という大人の文化祭に幕を閉じて、朝を迎えよう。



そうして目覚めた朝に飲みたい一杯が珈琲だったりする。そんな方たちに、前日から出店している地元出店のキッチンカー「珈琲茶屋 闍(じゃ)」が7-11amまで出店してくれるという、キャンプインにハッピーなコンテンツが!

「珈琲茶屋 闍(じゃ)」ラム珈琲 ¥700

自家焙煎にこだわり、一滴一滴丁寧に淹れるハンドドリップ始め、バター珈琲、珈琲チャイの珈琲系、オーダーを受けてから店主が点てる抹茶などのお茶系、ぜんぶ気になるし、お子さまにも嬉しい、りんご、桃、トマトの100%ジュースも揃っている。

どれにしようか悩んでみるが、目についてしまったのはなんと「ラム珈琲」¥700。秋晴れだったこの日の朝、ICEでいけたし、朝からアルコールなんて、「大人の文化祭」を終えた「大人の後夜祭」でしょ?




会場となる猪苗代湖畔 天神浜オートキャンプ場へは、最寄駅となる猪苗代駅を繋ぐシャトルバス(約10分)が出ている。車なら、磐越自動車道の猪苗代磐越高原で降りてすぐだし、途中に道の駅もあるのでお土産も買える。さらにはご近所にある、野口英世記念館やハーブ園なんかも観光したい。うん、来年のオハラ☆ブレイクもぜひキャンプインで決まりだ。


<text=湯野澤 いづみ>


オハラ☆ブレイク‘25
開催日時 : 2025年9月27日(土)
会場 : 猪苗代湖畔 天神浜オートキャンプ場
https://oharabreak.com