WILD BUNCH FEST.は、通称「ワイバン」と言われる中国地方最大規模の野外音楽イベント。山口県山口市の山口きらら博記念公園で開催されている。今年は総勢68組の国内アーティストが出演し、会場を盛り上げた。
山陽新幹線の停まる新山口駅や宇部空港など県外からのアクセスもよく今年も延べ約8万人ものお客さんが来場した。海沿いの国営の公園なのだが、とにかく広大だ。それもすべて平地になっていて、奥までみわたせるロケーションになっている。
広い芝生広場にステージエリアがあり、5つのステージが点在している。
入ってすぐのDolphin Thru(ドルフィンスルー)はルーキー的なアーティスのラインナップ、ゲートくぐってすぐ右の芝生一帯はAlley Oop(アーリーウープ)は隣がフードエリアでもあるので、のんびりみることも可能。そしてメインのBandits Stage(バンディッツ ステージ)、Pirates Stage(パイレーツ ステージ)は隣同士で、時間転換で入れ替わる。その奥にあるのがTube Riding(チューブライディング)だ。
メインステージの後方にはピクニックエリアがあり、小型テントやシートなどを広げることが可能。広大なのでナンバリングタワーというものがあって、待ち合わせなどに使えるよう。さながら羽田空港の時計台みたい。
その他には、おもに物販などを行なうドーム棟があるのだかライブ会場との行き来を楽にしてくれるのが、シャトルバスだ。10分おきぐらいに走っているのでちょっと待てば座れる喜び。またバスも今年は「まちじゅうエヴァンゲリオン」企画とコラボしており、エヴァンゲリオンのラッピングバスになっていた(エヴァンゲリオンの作者、庵野秀明は宇部市出身、ラストシーンには宇部新川駅がモデルになって
いると有名)。
ドーム棟は物販やクロークなどがあり、物販を買うのに室内で並ぶことができるのが魅力。8月末の暑さしのぎや熱中症対策に利用することもおすすめ。スタンドに座ることもできるので、ちょっとのんびりするにはいいかも。
ドームの周辺エリアは、自然の恵みを存分に感じられるうつくしいビーチとして整備されており、散策するのにぴったりの場所となっている。広々とした砂浜は、まるで南国リゾートのような開放感で、歩いているだけで心がリフレッシュできそう。
また、ヤシの木が点在する景観は、南国にいるかのような雰囲気を一層盛り上げてくれることまちがいなし。これらの南国感あふれるロケーションは、まさに非日常のリゾート気分を満喫させてくれて、南のフェスにきた気分を上げてくれる。
ビーチの奥はちょっとした森になっていて、キャンプサイトがあり宿泊しながらフェスを楽しむことも可能になっている。
キャンプサイト独自の装飾があったり、夜のBBQも可能なので、現地に泊まってのキャンプインフェスもオススメ。シャワーや温泉バスなども利用すれば、宿泊先まで車やバスで戻ってというのを考えたら楽かもしれない。もちろんレンタルテントもあるので、ぜひチェックしてみて。
そんなワイバンのフェス飯は30店舗のさまざまな飲食店が一か所に集結している。地元の特産品を使った店舗や、がっつり系、スイーツ系、山口特産の日本酒もラインナップしている。みなさん、おもいおもいの草原の場所で食べるスタイル。広い草原はどこでも座り放題。もちろん若干だが座席も用意されている。シートエリアで食べている人も多かった。
さて、今回食べた店舗をご紹介しよう。せっかくなので、山口ローカル店舗をまわってみたよ。
クムクムサンド
初号機サンド「海老フライ」850円
山口はエヴァンゲリオン推しで、今回の出店もエヴァ関連のネーミングをつけていることが多い。このクムクムサンドさんは2回目の出店。今回の商品は、エヴァンゲリオンとのコラボ商品ということで店舗で人気の海老フライサンドをフェス仕様にホットドッグで復刻販売ということ。さて、お味についての第一印象は......何と言っても紫色が目を引くタルタルソースです。こちらは、しば漬けが巧みに入り込んだ独特な風味を持っており、ひと口食べるごとにびっくり。その色合いからまず目を奪われ、その後に広がる味わいもまた格別です。そして、海老フライもまた絶品。海老好きな私としては、ぷりぷりとした食感がたまりません。外はサクサク、中はジューシーで、そのおいしさにびっくり。全体として、とても満足できる一品でした。
続いては、こちらもエヴァ関連の商品もあったけど、気になったこちら。
Café Bleu 2
長州大鶏排(ダージーパイ)700円
まず、その見た目の迫力と言ったら圧倒されるほどの存在感があります。しっかりとした大きさで、デカッって声がでてしまうほどのボリュームです。使用されているのは、ブランド鶏として名高い長州鶏。その中でも特に選び抜かれたむね肉の一枚肉をふんだんに使っているとのことでした。揚げ上げられたチキンはカリッと香ばしい食感。台湾のソールフードとして知られるダージーパイの大きさなので、かぶりつくときにはもう一度思わず「デカッ」って声をあげてしまうほど。さらに、この大きさにも関わらず、「これはお腹いっぱいになりそうだ」と心配になることは無用で、実際にはぺろりと軽く平らげてしまえるのが不思議。たぶん、味付けはあっさりとしつつも、しっかりと鶏肉本来の旨味があり、重たさを感じさせない工夫があるのかな? 全体として、満腹感と満足感を両立させた、絶妙な一品でした。
フードエリアが一か所に集約されているので、全部を眺めてから選ぶことも可能。見渡す限りの飲食エリアは圧巻。ただ他のステージ横とかにでもあったり、いろんなところに点在してくれていると、歩いた次にご飯できていいんだけどな。座席数は少な目だけど、どこでも座れるのでシートなどあるといいかも。広場で、上をみあげたら、ゆうゆうと泳ぐクジラやタコの形した雲がみられるかもよ。
〈text:Photo HAL〉
WILD BUNCH FEST. 2025
YUMEBANCHI 50th ANNIVERSARY
開催日:2025年8月22日(金)・23日(土)・24日(日)
会場:山口きらら博記念公園
https://www.wildbunchfest.jp/